コラム
製造業・工場併設企業がオフィス移転で注意すべき特有の課題
2026.1.5
オフィス移転・引越し
愛知県は日本を代表する製造業の拠点であり、名古屋市内や周辺地域には、工場とオフィスが同じ敷地内に併設されている企業が多く存在します。一般的な事務オフィスのみの移転とは異なり、製造現場が関わる移転には、機械設備の移動や生産スケジュールの調整といった、特有の難しさがあります。
工場の機能を維持しながらオフィス部分を動かすには、事前の緻密な設計が欠かせません。もし計画に不備があれば、生産ラインがストップしてしまい、取引先への納品に影響が出るなど、大きな損害につながる恐れもあります。
本記事では、製造業や工場併設企業がオフィス移転を行う際に直面する課題や、大型設備の移動、スケジュール管理のコツについて詳しく解説します。
工場併設オフィスならではの課題とは?
工場併設型のオフィス移転で最も大きな課題となるのは、オフィス機能と製造現場が密接に連携している点です。例えば、受発注を管理するサーバーやネットワーク環境が止まってしまうと、工場側の出荷指示や図面確認ができなくなる場合があります。
また、床荷重の問題も無視できません。名古屋の一般的なオフィスビルへ移転する場合、工場で使っていた大型の複合機や金庫、あるいは試作品などを展示する重い什器をそのまま持ち込めるかどうか、床の耐荷重を確認する必要があります。一般的なビルの床荷重は1平米あたり300kgから500kg程度ですが、製造業の備品はこれを超えるケースが珍しくありません。
費用面では、重量物の運搬や特殊な養生が必要になるため、通常のオフィス移転よりも高額になる傾向があります。移転規模によりますが、作業費のレンジとしては、1名あたり5万円から15万円程度になることもあります。これには、精密機器の梱包や、クレーンなどの特殊車両の使用料が含まれるためです。
製造業の移転で発生しやすい課題
- 事務所のネットワーク停止による工場稼働への影響
- 大型什器や重量物の搬出・搬入に伴う床や壁の補強
- 油汚れや粉塵が付着した備品のクリーニングと梱包
- 工場敷地内での不用品回収トラックの動線確保
- 移転先での電力容量の不足(工作機械などを動かす場合)
生産ライン稼働への影響を最小化する方法
移転作業によって生産ラインを止める時間を最小限にするためには、ITインフラの移設タイミングが重要です。工場の稼働が止まる土日や夜間を利用して、まずは通信環境と基幹システムを新オフィスへ移行させるのが一般的です。
この際、不用品回収を並行して行うことで、現場の混雑を解消できます。長年工場に蓄積された古い部品や試作資材、不要になったデスクなどは、移転前に一括して処分しておきましょう。名古屋の専門業者に依頼する場合、不用品の量によりますが、4トントラック1台あたり8万円から18万円前後のレンジで回収可能です。荷物を減らすことで、移転当日の運搬スピードが上がり、結果として生産ラインへの干渉を減らすことができます。
また、新旧両方のオフィスで業務が並行する期間を設ける「二重稼働期間」を作るのも有効です。これにより、万が一新オフィス側でトラブルが起きても、旧オフィスの環境を使って工場への指示を継続できる体制が整います。
重機や大型設備の移動で必要な手続き
オフィス部分の引越しだけでなく、工作機械や検査機器などの大型設備も移動させる場合、運送会社とは別に「重量鳶(とび)」と呼ばれる専門職の手配が必要になることがあります。これらの移動には、道路使用許可や、ビルの管理会社への搬入申請など、多くの事務手続きが伴います。
特に、高額な精密測定器や加工機は、移動時のわずかな振動で精度が狂ってしまうため、メーカー担当者の立ち会いのもとでキャリブレーション(校正)を行う必要があります。これに伴う費用も、機器1台につき数万円から数十万円のレンジで発生するため、予算に組み込んでおかなければなりません。
愛知県内では、産業廃棄物の収集運搬に関するルールが厳格です。設備の入れ替えで発生した古い機械を処分する際は、適正な不用品回収ルートを確認し、マニフェスト(管理票)の発行を受けることが法律で義務付けられています。信頼できる業者を選び、法的なリスクを回避することが重要です。
移転スケジュール計画のポイント
製造業のオフィス移転スケジュールは、納期や繁忙期から逆算して立てる必要があります。一般的に、移転の6ヶ月から1年前には計画を固め始めるのが理想的です。
特に注意したいのが、各業者との連携です。引越し業者、ネットワーク工事業者、不用品回収業者、そして機械メーカーの担当者が、それぞれどのタイミングで現場に入るのかを、分単位で管理する工程表が必要になります。名古屋のビジネス街では、トラックの駐車時間が厳しく制限されているため、搬出入の順番が狂うと全体のスケジュールが後ろ倒しになってしまいます。
また、社員の安全確保も忘れてはいけません。工場の大型車両と引越しトラックが同じゲートを使用する場合、接触事故のリスクが高まります。警備員の配置や、一時的な通行ルートの変更など、現場の安全管理には十分な配慮が必要です。
まとめ
製造業や工場併設企業のオフィス移転は、一般的な事務オフィスとは比較にならないほど多くの調整事項があります。しかし、不用品回収を事前に行って現場を整理し、生産ラインへの影響を考慮した緻密なスケジュールを組むことで、リスクを最小限に抑えた移転が可能になります。
愛知・名古屋エリアの特性を理解し、重量物の扱いや産業廃棄物の処理に長けたパートナーを選ぶことが、移転成功への近道です。複雑な工程を一手に引き受けてくれる業者を活用し、本業である製造業務への影響を最小限に留めましょう。
投稿者プロフィール

エイプロ サービス担当者
株式会社エイプロは名古屋を中心にオフィス引越し・不用品の買取及び廃棄処分・オフィス家具販売及び建築工事の3つを主幹事業としてお客様が求める、幅広いニーズに的確にお答えするサービスを提供しています。
【有資格】
運行管理者、宅地建物取引士、1級建築施工管理技士、2級建築施工管理技士、1級土木施工管理技士 他
【許認可】
一般貨物自動車運送事業、貨物利用運送事業、建築一式工事業、土木一式工事業、特定労働者派遣事業、古物商、プライバシーマーク、産業廃棄物収集運搬業、産業廃棄物処分業

