コラム
オフィスのレイアウト変更作業の手順と効率化のコツ
2025.12.28
オフィス移転・引越し
名古屋で事業を展開する企業にとって、組織の拡大や働き方の変化に合わせたオフィスのレイアウト変更は、生産性を高める絶好の機会です。しかし、いざ実施するとなると、デスクや什器の移動、配線のやり直し、さらには不要になった家具の処分など、やるべきことは山積みです。
オフィス移転を伴わない社内での模様替えであっても、事前の準備が不足していると、業務が数日間にわたってストップしてしまったり、ネットワークトラブルが発生したりするリスクがあります。愛知県内でも、最近はフリーアドレスの導入やWeb会議用スペースの設置に伴うレイアウト変更の相談が増えています。
本記事では、オフィスレイアウトを変更する際の手順や、通常業務への影響を最小限に抑えつつ効率的に作業を進めるためのポイントを解説します。
レイアウト変更前に整理すべき条件
レイアウト変更をスムーズに進めるためには、作業当日を迎える前に現場の状況を正しく把握しておく必要があります。まず確認すべきは、現状の図面と新しいレイアウト案の整合性です。
特に注意したいのが、コンセントの位置と通信インフラの配線です。デスクの配置を変えたものの、電源が届かなかったり、LANケーブルが露出して歩行の邪魔になったりするケースは少なくありません。また、消防法に基づいた通路幅の確保や、火災報知器、スプリンクラーの作動を妨げない配置になっているかも重要なチェックポイントです。
費用については、作業内容によって幅がありますが、専門業者に依頼する場合、スタッフの人数や作業時間、什器の解体・組立費を含めて、数万円から数十万円といったレンジで予算を組むのが一般的です。もちろん、大規模な配線工事やパーティションの移設が含まれる場合は、さらに費用が加算される可能性があります。
事前に整理しておくべき項目
- 各部署の人数と必要なデスク台数の再確認
- 電源コンセント、LANポート、電話線の位置確認
- 消防法に適合した通路(メイン通路は1.2m以上など)の確保
- 既存家具の再利用、または不用品回収に出すもののリストアップ
- ビル管理会社への作業届やエレベーター使用許可の確認
変更作業の標準的な工程
実際のレイアウト変更作業は、大きな流れに沿って進めることで混乱を防げます。オフィス移転ほど大規模ではなくても、工程を飛ばすと手戻りが発生してしまいます。
- 荷物の整理と梱包: デスクの中身や棚の書類を段ボールにまとめます。この際、移動先が分かるようにラベルを貼っておくのが基本です。
- 不用品の搬出: 新しいレイアウトで使わなくなる家具や備品を先に運び出します。不用品回収を事前に済ませることで、作業スペースを広く確保できます。
- 什器の解体と移動: 大型家具や連結されたデスクを解体し、新しい配置場所へ移動させます。
- 配線工事: デスクを配置する前に、床下の配線(OAフロア内)を整理し、必要な場所からコードを出しておきます。
- 什器の組立と固定: 移動した家具を組み立て、地震対策の転倒防止器具などを設置します。
- 荷解きと片付け: 最後に各スタッフが荷物を解き、通常業務ができる状態に戻します。
名古屋などの都市部のオフィスビルでは、平日の日中に大規模な移動作業が制限されていることもあるため、金曜日の夜間や土日を利用して一気に工程を進めるスケジュールがよく選ばれます。
作業の効率化と業務停止を防ぐポイント
レイアウト変更において最も避けたいのは、月曜日の朝に業務が始められないという事態です。これを防ぐためには「IT・ネットワーク環境の復旧」を最優先事項に据える必要があります。
サーバーの移設やPCのネットワーク接続は、トラブルが起きやすいポイントです。専門の業者は、移設後にすべての席でインターネットがつながるか、プリンターで印刷ができるかといったテストまでを工程に含めます。自社で作業を行う場合でも、IT担当者と連携し、予備のケーブルを準備しておくなどの対策が欠かせません。
また、不用品回収を「後回しにしない」ことも効率化のコツです。不要なものがオフィス内に残っていると、新しい家具の搬入や移動の妨げになります。名古屋のオフィス街であれば、回収業者のトラックが駐車できる時間や場所も限られているため、引越し業者と不用品回収業者の連携を密にして、スムーズな搬出計画を立てておくことが推奨されます。
作業費用を抑えるポイントとしては、社員ができる範囲(身の回りの荷造りなど)と、プロに任せるべき範囲(重い什器の移動や複雑な配線)を明確に分けることが挙げられます。
移設や家具入れ替えに伴う注意点
新しい家具を導入したり、既存の什器を別のフロアに移設したりする際には、搬入経路の確認が必須です。特に名古屋の古いビルなどでは、エレベーターのサイズが小さく、最新の大型デスクやキャビネットが入らないといったトラブルが発生することがあります。
家具を新調する場合は、古い家具の処分方法も同時に検討しましょう。オフィス家具は産業廃棄物となるため、適正な処理が必要です。不用品回収を依頼する際は、品目ごとの料金設定なのか、トラック1台あたりの積み放題プランなのかによって数万円程度の価格差が出ることがあります。複数のプランを提示してくれる業者を選ぶのが安心です。
また、パーティション(間仕切り)の移設や増設を行う場合は、空調の効き方や照明のスイッチの位置にも気を配る必要があります。壁を立てたことで一部のスペースに風が届かなくなったり、スイッチが壁の裏側に隠れてしまったりすると、後からの修正に余分な費用がかかってしまいます。
まとめ
オフィスのレイアウト変更は、単なる家具の移動ではなく、業務効率を最大化するための重要なプロジェクトです。事前準備を徹底し、配線計画や不用品回収の段取りを整えておくことで、予期せぬトラブルを回避できます。
愛知・名古屋エリアでのオフィス移転やレイアウト変更は、地域のビル事情に詳しい専門業者に相談することで、よりスムーズかつ安全に進めることが可能です。今回の変更を機に、より働きやすい職場環境を目指してみてはいかがでしょうか。
投稿者プロフィール

エイプロ サービス担当者
株式会社エイプロは名古屋を中心にオフィス引越し・不用品の買取及び廃棄処分・オフィス家具販売及び建築工事の3つを主幹事業としてお客様が求める、幅広いニーズに的確にお答えするサービスを提供しています。
【有資格】
運行管理者、宅地建物取引士、1級建築施工管理技士、2級建築施工管理技士、1級土木施工管理技士 他
【許認可】
一般貨物自動車運送事業、貨物利用運送事業、建築一式工事業、土木一式工事業、特定労働者派遣事業、古物商、プライバシーマーク、産業廃棄物収集運搬業、産業廃棄物処分業

